はじめに
親子という立場を、いったん傍においてみる。
同じ自然の中にいる、二人になる。
朝になれば、
「着替えなさい」
「早く食べなさい」
「そろそろ行くよ」
帰ってくれば、
「宿題は?」
「片づけなさい」
「もう寝る時間だよ」
どれも、子どものことを思っているからこそ出てくる言葉です。社会の中で困らないように。傷つかないように。遅れないように。それを伝えることも、大人の大切な役割です。
本当は、もう少し信じて任せてみたい。でも、毎日の暮らしには時間があります。予定があります。学校も仕事もあります。「早く」と言わなければ、一日が回らないことだってあります。
だからこそ、この2日間だけは。
いつもとは少し違う時間の中へ、親子で出かけてみませんか。
このキャンプについて
火に、「早くつきなさい」と言っても、
火はつきません。
自然は、人間の都合に合わせてくれません。雨を止ませることもできない。風を思った方向へ吹かせることもできない。そして、火に、「早くつきなさい」「ちゃんと燃えなさい」と言っても、火はつきません。
必要なのは、よく見ること。薪は乾いているだろうか。空気は通っているだろうか。もう少し細い枝が必要だろうか。条件を整えて、火が育つのを待つ。
思い通りにならないものを前にして、よく見ること。待つこと。必要なときに、手を添えること。
もしかするとそれは、子どもと一緒にいることにも、
どこか似ているのかもしれません。
「見守る」ということ
「見守る」とは、何もしないことではない。
「子どもを信じて見守る」。そう言われても、実際には簡単ではありません。放っておくこととも違う。何も言わないこととも違う。
子どもをよく見る。今、何を感じているのか。どこまで自分でやれそうなのか。困っているのか。それとも、考えている途中なのか。本当に助けが必要なのか。
大人が先に答えを出すのではなく、「この子には、この子なりにやっていく力がある」というところから、子どもを見てみる。
そしてもう一つ、この2日間で大切にしたいのは、大人自身が、どんな状態でそこにいるかということです。
子どもに、
「落ち着いて」
「大丈夫だよ」
「ゆっくりやればいい」
と言いながら、大人自身が焦っていたら、その空気はきっと伝わります。
だから、子どもだけではなく、大人も立ち止まる。火を見る。風を感じる。森の音を聞く。
すぐに評価しないこと。
うまくいかない時間にも、一緒にいられること。
そんな大人のあり方そのものが、子どもにとっての安心になるのだと思います。
自然について
なぜ、自然の中なのか。
寒ければ、寒い。暗くなれば、暗い。火がつかなければ、食事はできない。風が吹けば、炎は揺れる。自然の中では、「早く」「正しく」「効率よく」という、普段の暮らしの物差しが、少しだけ通用しなくなります。
だから、待つしかないことがあります。工夫するしかないことがあります。諦めて、別の方法を探すこともあります。思い通りにならないものと一緒にいる。その中で、自分自身を整える。そんな時間が、いつもの親子の関係を、少し違う角度から見せてくれるかもしれません。
ブッシュクラフトは、主役ではありません。このキャンプでは、火を熾します。竹を切ります。粉をこねます。レンガを積み、みんなで窯をつくります。夜の森へ出かけます。けれど、上手に火を熾せるようになることや、サバイバル技術を身につけることだけが目的ではありません。ブッシュクラフトは、親子の関係をもう一度見つめるための、ひとつの装置です。
便利なものを少しだけ手放してみると、食べること。暖をとること。眠ること。そんな人間のシンプルな営みが、もう一度見えてきます。
火がつかなければ、一緒に考える。消えそうなら、薪を足す。竹を切る。粉をこねる。レンガを積む。暗くなれば、森の音を聞く。親子で同じものを見て、同じ寒さを感じ、同じ火を囲む。
この2日間は、「親だから教えなければ」「子どもだから教えてもらう」という関係から、ほんの少し離れてみます。
親子という立場をいったん傍におき、
同じ自然の中にいる、二人になる。
そんな1泊2日です。
1泊2日、象徴の夜
秋の高原。
親子で火を熾します。
このキャンプで過ごす、1泊2日。
メタルマッチから生まれた小さな火を、少しずつ育てていく。なかなかつかないかもしれません。途中で消えてしまうかもしれません。
「こうすればいいよ」
そう言いたくなる瞬間も、きっとあります。
でも、すぐには答えを渡さず、一緒に火を見てみる。どうしたらいいだろう。何が足りないんだろう。試して、失敗して、また試す。
やがて火が育ったら、その火で夕食をつくります。
そして、その夜。日が沈むと、高原の気温は下がっていきます。自分たちで熾した火で、お湯を沸かす。温まったお湯をボトルへ入れ、シュラフの中へ持っていく。
昼間、自分たちで育てた火が、
夜、自分たちの身体を温めてくれる。
便利な道具に囲まれた日常では、あまり意識することのない、「自分の手で、自分たちの暮らしをつくる」ということ。説明されて理解するのではなく、身体で感じる夜です。
1泊2日、何をするのか
1泊2日で体験すること
火熾しと、火を囲む夕食
メタルマッチを使って、小さな火を熾すところから始めます。目標は、その炎を30分間保つこと。薪の太さや組み方、風の向きを考えながら、親子で火を育てます。そして、その火を使って夕食をつくります。
ナイトアウェアネス
夜の森へ出かけます。いつもより、言葉を少しだけ手放してみる時間です。暗さ。音。匂い。空気。生き物の気配。昼間とはまったく違う森を、五感で感じます。
自分たちでつくる、夜の暖かさ
気温が下がる夜には、火でお湯を沸かします。温めたお湯をボトルに入れ、湯たんぽとしてシュラフへ。自分たちで熾した火が、その夜、自分たちを温めます。
朝食|竹ご飯
竹を切るところから始めます。どんな竹を選ぶか。どう切るか。どうやって火にかけるか。竹ご飯と焚き火パン、どちらに挑戦するかは親子で選びます。
朝食|焚き火パン
粉から生地をつくり、焚き火でパンを焼きます。うまく膨らむか。焦げないか。火を見ながら、自分たちの朝ごはんをつくります。
昼食|みんなでつくるピザ窯
最後の昼食は、ピザ。ただし、最初から窯が用意されているわけではありません。参加者みんなでレンガを積み、窯そのものをつくるところから始めます。一人ではできないことを、みんなでつくる。そして最後に、その窯を囲んで食事をします。
これまでの参加者から届いた声
森の中で見えた、子どもの姿。
開催概要
Event Information
| イベント名 | 親子秋のチャレンジブッシュクラフトキャンプ |
|---|---|
| 日程 | 2026年10月3日(土)〜10月4日(日) 1泊2日 |
| 場所 | 望月キャンプサイト野らら(長野県佐久市・標高約1,000m) |
| 対象 | 小学生以上の子どもと保護者(初めての親子・経験者親子) |
| 参加費 | 親子ペア 29,800円(税込) 追加1名につき 5,000円 リピーターさま親子 20,000円 |
| 送迎 | 佐久平駅からの送迎をご希望の方はご相談ください。 |
| 持ち物・レンタル | 基本的な道具は無料レンタルをご用意しています。 |
| 申込み | お申込みフォームはこちら |
参加への安心
はじめての親子でも、安心して。
- 基本的な道具は、無料レンタルをご用意しています。
- 佐久平駅からの送迎をご希望の方はご相談ください。
はじめてのブッシュクラフトでも、経験者の親子でも、参加いただけます。道具がなくても、経験がなくても大丈夫です。
