「見上げた空」が残っている|キッズアドベンチャー 2025春 実施レポート vol.1

2025年4月4日・5日、長野県・望月キャンプサイト野ららさんにて、
「めぶく ブッシュクラフト」を開催しました。

「試す、つながる、自分をひらく冒険へ。」
そんなキャッチコピーを掲げてはじまった、春の森での2日間。

焚き火のぬくもり、雨音のリズム、夜の静けさ——
自然の中で心と体をひらいた子どもたちの姿を、ご紹介します!


出会いの場。すでに知っている人も、そうでない人も。16人の仲間で2日間過ごしました。
1週間前まで2年生だった新3年生6名が参加。「自分でやってみる」をたっぷり。
気温は12℃。太陽が出ている昼間は上着も入らず。春の陽気が心地よかったです


🔥 生きる力をあそびながら、つくっていく

今回のプログラムでは、

  • サバイバルとブッシュクラフトの考え方
  • ロープワーク(シェルター設営)
  • 火おこしと焚き火調理、焚き火の処理
  • ナイフワーク(バトニングやフェザーステイック、はし作りなど)
  • ナイトアウェアネス(五感に意識を集中)
  • 外での野営(タープ泊)
  • 自分のやりたいことをやってみる時間 

などを体験しました。


できそうで、できない。できなそうで、できる。色々なチャレンジに出会います
火を保ち、無事に麺は茹で上がりました。しかし、そのままソースを入れ、スープパスタになった子も…。

朝の最低気温は2度。防寒対策をしっかりとして、全員元気に爽やかな朝を迎えました。

ナイフの危険性、扱い方を学んだ後、たっぷりと好きなものをつくりました
「キャンプファイヤーをしよう!」と、小学3年生から中学2年生が混ざりながら。



📓 ぼうけんノート
あおぞらベースの子どもたちが使う、オリジナルステッカーを貼った小さなフィールドノート
日付や気温を書き留め、そのとき感じたことや気づいたことを、誰かに見せるためではなく、自分自身のためにそっと記すノートです。

焚き火のそばで。シェルターの中で。
自然の音に囲まれながら、心に浮かんだことを自由に残していく——
それは、自分と静かに対話する時間でもあります。

「どんな曇りの日も、雲の上は、いつも青空。そんな何かに、誰かに関係のない、まっすぐな自分だけの気づきや思いを大事にしてほしい」——そんな言葉とともに、一人ひとりに手渡しています。
小学3年生男子の1ページ。このときの喜びは、いつかの自分をサポートしてくれるはず。



🌟 うまくやることより、大切にしたいこと

自然の中で、“五感”をひらいて、感覚に意識を向けてみる。
風の音、草のにおい、土の感触、焚き火のぬくもり——

そんなひとつひとつを、ただ丁寧に味わうこと。
そして、自分の呼吸や鼓動に気づき、
「いま、ここ」にある自分の内側に、そっと耳を澄ますこと。

それは、日常ではなかなか持てない、でもとても大切な時間です。
私たちは、子どもたちとともにそんな時間を分かち合えたことを、心から嬉しく思っています。


自然とつながること。仲間とつながること。
そして、自分自身とつながること。

それは、誰かに評価されたり、今とは違うどこかへ向かったりするものではありません。
その子が自然の中で感じたこと、その子の中で起こっていることこそが、
その子にとっていま向き合うべき、かけがえのない出来事
なのです。




🌿 自然の中で、感覚をひらくということ

自然を近くに感じながら1日を過ごすとき、
大自然は私たちに、たくさんのことを静かに教えてくれます。

それは「これが正解だよ」と教えてくれるのではなく、
その子自身の想いと自然とのあいだで、
なにかが溶け合ったり、混ざり合ったりしていくような感覚——
統合されていくような体験
です。

それは現代の生活のなかでは、
少しずつ失われつつある感覚かもしれません。

けれど、だからこそ。
自然をすぐそばに感じるアプローチには、
子どもたち自身の可能性を、そっとひらく力があると私たちは信じています。

そのために、私たちファシリテーターは、
「五感をひらく時間」や「分かち合いの場」を丁寧に設計し、プログラムの要として大切にしています。

けれど、もっとも偉大な教師は——
いつの時も変わらずそこにある、この大いなる自然です。

自然と、子どもたちの心とからだが、
ほんの少しでも深く、やさしくつながっていくように。

私たちあおぞらベースは、また次の冒険に向けて、静かに準備をはじめています。

最後の分かち合い。それぞれのキャンプへの思いを1枚の紙に。
雨予報は外れ、最後は晴れ渡る青空となりました。

キャンプの様子はこちら

🧭 次の冒険へ

たった2日間でも、自然の中での体験のすべてが、
子どもたちの心と体に、次の冒険へとつながる確かな“種”として宿っていると信じています。

そして私たちは、その「楽しかったね」の一言の奥にある、
その子の内側で起きていることに、できるだけ深く寄り添いたい
と思っています。


そしてなにより——
「次も参加したい!」という子どもたちの言葉に、
スタッフ一同、心から励まされました。

素晴らしい子どもたちと、この時間を共にできたこと。
それは、何よりも大きな喜びでした。

また自然の中でお会いできる日を、心より楽しみにしています🌿

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